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寅さん@名シーンに思う

社員ブログ coba

こんにちは

研究部のcobaです。

映画「男はつらいよ」の中に、あるシーンがあります。

満男が寅さんにこんな質問をします。

「人間は何のために生きてんのかなぁ?」

それに寅さんがこたえます。

「うーん、なんて言うかな、ほら。生まれてきてよかったなって思うことがなんべんかあるじゃない、ね。そのために生きてんじゃねえのか。」

 

うーん、こころに沁みるいい言葉です。社会に貢献するだとかそんな小難しいことじゃなく、シンプルに生まれてきてよかったと。。。

私もだいぶ長く生きていますが、自分の人生を振り返ったとき、何回かそんなことがあったような気がします。仕事関連でも印象に残る良かったなってことがありました。

以前、製薬会社に勤めていた時、ある患者団体との交流会に参加しました。その時に直接患者さんから、薬の溶解セットがとても使いづらいから改良してほしいと言われました。その件は正式なクレームとしては会社にあがってきていなかったのですが、途中で溶解液が止まったり、トントン叩かないと溶解液が移注できなかったり、確かに使いづらかったのです。私がその製剤の開発担当者だったので、何とかしますとその場で患者さんに答えました。

溶解セットの改良は、メインの開発業務に比べたらあまり社内の評価につながるような業務ではありませんでしたが、患者さんが困っているなら改善しないとという思いで取り組みました。薬の付属品の変更には厚労省への変更申請などの面倒な手続きが必要で、溶解セットの不具合の改良と申請作業で1年ほどかかりました。

時間はかかりましたが、無事に不具合を解消できました。その後、使いづらいと直接言ってくれた患者さんには会うことはありませんでしたが、きっと改良品が届いて喜んでくれているだろうなと勝手に妄想していました。まぁどちらかというと地味な部類の仕事で、特に誰からも褒めてもらったりもしていませんが、今振り返ってみると“やって良かったな”って思えるようなじんわり嬉しくなるような仕事でした。

ビッグバイオでもそんな後から振り返って良かったなと思えるような仕事ができたらいいなと。