お知らせ・ブログ

お知らせ・ブログ

微生物アートに挑戦してみた!🦠

社員ブログ にゃべ

こんにちは、ブログ投稿三回目のにゃべです!

私がビッグバイオに入社し、1年と4か月が経過しました。時の流れは早いですね。

さて、今回のブログでは、微生物アートのお話をしようと思います。

 

皆さんは微生物アートをご存知でしょうか?

もしご存じの方がいらっしゃたら、その方は相当コアな微生物ファンなのでしょうね!(微生物ファン…?)

微生物アートとは、寒天培地(微生物のエサ)をキャンバスに見立てて細菌などの微生物で絵を書くアートのことです!

微生物を植えて、数日間育てることで絵ができあがっていきます。

コンテストも行われていて、SNSなどでも密かに人気を集めているんだとか。

引用:リケラボ「バクテリアでお絵描き! 山梨大学 田中靖浩先生に「微生物アート」のコツを教わってきた!」より

 

私は絵を描くことが好きなので、絵と微生物を掛け合わせて何か作品を作れたらなーと考えていた時に、この微生物アートを知りました。

ビッグバイオの研究室では、製品に使われているBB菌のみならず、様々な細菌やカビを取り扱っています。

BB菌の効果の一つである、細菌やカビの増殖を抑える効果を確かめるために試験を行っているからです。

細菌やカビは種類によって形や色、育つスピードが異なり、とっても多様性があります。

汚いですが、参考までに私の実験机に置いている微生物たちの画像を貼っておきます👇

微生物の多様性(on実験机)

微生物の多様性(on実験机)

この多様性を利用し、絵の具で描く絵のようにカラフルで唯一無二の微生物アートを作ろうと思いました。

 

さあ、ここからは私が微生物アートを作り上げる4日間の様子をご覧いただきましょう。

 

【微生物アート1日目】

まずは下書きです!

微生物のエサとなる寒天培地に下書きしていきます。

寒天培地とは、シャーレに微生物の栄養分と寒天を入れて固めたもので、微生物(細菌やカビ)を培養するために使います。

シャーレをひっくり返してカキカキ!🖋

 

Bigbioの文字も添えて、いい感じです♬

 

下書きができたので、いよいよ微生物を塗っていきますよ~

微生物を扱う時は、使用する微生物以外の雑菌が混ざり込まないように、クリーンベンチというクリーンなベンチで作業します!(そのまますぎて説明になってない)

…失礼いたしました💦

クリーンベンチは、ゴミやホコリ、浮遊微生物などの混入(コンタミネーション)を防ぐために一定の清浄度レベルになるように管理された囲いの付いた作業台です!

引用:興研株式会社「クリーンベンチってどんなもの?」より

 

と、言われてもどんなものか想像しにくいと思いますので、ビッグバイオの研究室にあるクリーンベンチの写真を撮ってきました!👇

クリーンベンチ

クリーンベンチ

 

今回使う微生物は、クロカビアオカビロドトルラです!

アオカビ

クロカビ

アオカビ

アオカビ

ロドトルラ

ロドトルラ

クロカビとアオカビはその名の通り黒いカビと青いカビです。皆さんも普段の生活で目にしたことがあると思います。(食べ物腐らせちゃったときとか…)

ロドトルラは聞きなじみのない名前かもしれませんが、「ピンクぬめり」とも呼ばれていて、お風呂や洗面台なんかにピンク色のぬめり汚れとして発生します。

何かよくわからんけど白い洗面台がピンクに汚れてる…なんてことありませんでしょうか?その正体がコイツです。

 

普段の生活では汚れの原因になる厄介者たちですが、今回は絵具としてアートの一部になってもらうぞー!

 

よし、これで仕込みは完了!

あとはこの子たちがすくすく育つのを温かく(30℃の恒温槽に入れて)見守りましょう。

 

【微生物アート2日目】

 

ロドトルラはしっかり育ってピンクが目立ちますね!1日しか経ってないのにすごい!Bigbioの文字も完璧!

アオカビの部分も白っぽい何かが育ってる…?ちゃんと緑になるかなぁ

クロカビはまだまだこれからですね!

 

【微生物アート3日目】

 

2日目は白かったところが緑になったー!白いのはアオカビが育ち始めの合図だったんですね。

ロドトルラは元気に育ちすぎてハートやお花の原型がなくなっちゃった(^^;

クロカビも育ってきてるね!

 

【微生物アート4日目】

  

じゃーーーん!!!!✨🌳🌸✨

完成いたしました!!!

わずか4日でここまで立派に育ってくれました!微生物たち、ありがとう!!

初めての挑戦にしては上出来ではないでしょうか。

 

今回のアートができる過程でわかるように、微生物たちはそれぞれ育つスピードも、色も、形状も全然違います。

彼らも人間のように個性のようなものがあるんですね。

人も微生物も、みんなちがってみんないい!

 

最後まで見てくれた方、ありがとうございました!


会社の畑にパンツを埋めました!(^▽^)

ena

こんにちは、enaです。

突然ですが、みなさんはスイス全土に2000枚ものパンツが埋められていたということをご存じですか?

「え?パンツ?」と思われた方が多いかと思いますが、もちろん皆さんが毎日履いている下着のパンツです!

なぜブログの冒頭からパンツの話なんてしているかといいますと、パンツを土に埋めることでとても面白いことがわかるからです(^^♪

 

実はこれはスイスのチューリッヒ大学とスイス連邦研究所が合同で行ったユニークな実験で、綿100%のパンツを埋めることでその土の健康状態がわかるというものです。

土の中には微生物やミミズなど、いわゆる「分解者」と呼ばれる生物たちがたくさん存在しています。その生物たちが綿100%のパンツを分解するのです。そしてその生物たちが多い土は植物などを育てるうえでもよい土なのです。つまり、1~2か月後に埋めたパンツが跡形もなく分解されていれば、微生物などが多く存在している「よい土」だとわかるわけです。これにスイス全土の農家さんが参加して2000枚ものパンツが埋められることになったのです。

 

さて、ここで気になることがあります。

弊社には「バイオの惠」という土壌改良剤があります。BB菌という微生物が含まれていて生育促進や根張り向上などに効果があります。

ビッグバイオで販売しているバイオの恵

https://big-bio.com/ec/products/detail/215

これを使ってパンツの実験やってみたい!!

 

ということで、綿100%のパンツを用意しました👍

このパンツを会社の畑に埋めてみたいと思います。もちろん、バイオの惠も土にしっかり混ぜておきました!

ちゃんと分解されるかな?ドキドキします(笑)

 

この結果は次回のブログでお届けできたらいいな~

報告できるくらい分解されますように👏

 

農業や家庭菜園されている方はぜひパンツ埋めてみてください(^^♪

一緒に実験しましょう(笑)


今が旬!わたりのカニちゃん

社員ブログ ぺー

先日、母が大量に「渡り蟹」をくれました。

ぺー一家は大の蟹好き!全部で10杯あり、主人と娘が3杯ずつ、私が4杯食べることに。贅沢〜!

甲羅を割り、まずは味噌を堪能。

うまぁ〜。今が旬なだけあります!

無言で食べ続けること2時間経過、全て食べ終わりました。

蟹を食べている時は幸せなのですが、食べ終わると殻の処理という現実が待っています。

渡蟹は甲羅が尖って袋が破れるし、なんと言ってもニオイが強い。

今の時期は、コバエやらGが寄ってくるので、ニオイ対策は必須!

そこで使ったのはコレ!

「ふりふりバイオ」

生ゴミに直接ふりふりするだけでBB菌がニオイを分解!

魚の生臭さのほか、アンモニア臭などにも効果があります。

以前エビの殻にふりかけた時もニオイが消えました!

ぜひお試しください!


微生物の未来 〜 その13 未来を変える小さな生き物たち 〜

社員ブログ tsu

こんにちは、tsuです。

早いもので2025年がもう半分過ぎてしまいました。

例年になく早い梅雨明けと同時に、暑い夏の到来が季節を

感じさせるこの頃です。熱中症対策など、暑さへの対策を

怠らないように気をつけましょう。やっぱり、「備えておく」

ということが大切なのかもしれません。

 

1.はじめに

前回は、微生物研究(前回の記事はこちら)における最新の研究動向について紹介しました。

これからの動向が楽しみでもあります。

今回は、この微生物という小さな生き物たちのことを少しだけ掘り下げてご紹介したいと思います。

これまでご紹介した微生物のすごいパワーをおさらいして、そんな小さな存在たちが

未来を大きく変える力を持っていると改めて知っていただけることでしょう。

実は、体の中にも微生物の存在がかかせません!

腸の中には「腸内フローラ(腸内細菌叢)」と呼ばれる微生物の集合体があり、

私たちの消化・免疫・心の健康まで影響を与えています。

実際、人間の体の中には100兆個以上の微生物がいるとも言われています。

 

2.身近な「微生物のすごい力」

(1) 発酵食品を作るヒーロー!

発酵とは、微生物の力で食べ物の成分を変化させること。
この働きで、食材が「保存しやすく」「美味しく」「栄養価の高い」ものへと変身します。

例えば:

  • 納豆 → 納豆菌(バチルス属)によって、大豆が発酵し、ネバネバ食感と特有の香りが生まれます。

  • 味噌や醤油 → 麹菌(アスペルギルス・オリゼー)や酵母によって発酵し、深い旨みを持つ調味料になります。

  • ヨーグルト → 乳酸菌(ブルガリア菌、サーモフィルス菌など)が牛乳を発酵させ、酸味ととろみを生みます。

  • パン → 酵母菌(サッカロミセス・セレビシエ)が糖を分解し、二酸化炭素を発生させることで生地が膨らみます。

酵母 → 実はビールやワインなどのアルコールも微生物の力でつくられています!

 

(2) 掃除や消臭にも大活躍!

最近では、バイオ洗剤やバイオ消臭スプレーと呼ばれる商品に注目が集まっています。
これらは、悪臭の原因となる有機物を、微生物が「分解して消す」という自然のメカニズムを利用しています。

例えば:

  • トイレやペットの臭い → 微生物がアンモニアや硫黄化合物を分解

  • 排水管のぬめり → バイオフィルム(微生物の膜)が働いて汚れを減らす

これにより、化学薬品を使わずに、地球にも人にもやさしいお掃除が可能になります。

また、その環境に適した「菌バランス」をオーダーメイドする時代がくるかもしれません!

 

(3) 微生物が支える持続可能な農業

現在の農業では、化学肥料や農薬が土壌や水を汚染する原因になることもあります。
そこで登場するのが、**微生物を使った「バイオ農業」**です。

こんな働きがあります:

  • PGPR(植物成長促進菌):植物の根に住み、栄養を届けたり病気を防いだりする

  • 窒素固定菌:空気中の窒素を植物が使える形に変える

  • 放線菌・光合成細菌:土壌環境を改善し、作物の味や収穫量を向上させる

→ これにより、環境への負担を減らしながら、安全でおいしい作物がつくれる未来が期待されています。

 

(4) 健康や医療に革命を起こす

腸内細菌は「第2の脳」とも呼ばれ、体だけでなく心の健康にも関係しています。
うつ病、アレルギー、糖尿病、肥満…こうした病気が「腸内フローラの乱れ」と関連していることが明らかになっています。

注目の研究:

  • マイクロバイオーム医療:腸内細菌のバランスを整えることで、個人に最適な治療法を提供

  • 便微生物移植(FMT):健康な人の腸内細菌を移植して病気を治す治療法

  • プロバイオティクス/プレバイオティクス:善玉菌を増やす食品・サプリメントの活用

→ 今後は「あなた専用の菌バランス」に基づいた健康管理が当たり前になるかもしれません!

 

(5) 地球を守る環境の救世主

微生物には、環境中の汚染物質を分解したり、無害化したりする力を持つ種類も多く存在します。

代表的な例:

  • 油を分解する菌:原油流出事故で活躍(例:アルカリゲネス属)

  • 重金属を吸収する菌:土壌汚染や鉱山の浄化

  • プラスチック分解菌:ポリエステルなどを自然に分解(例:イデオネラ・サカイエンシス)

→ 微生物を使った「バイオレメディエーション」は、環境浄化の希望として注目されています。

 

(6) 宇宙でも微生物が必要!

将来、火星や月で人類が生活することを考えると、限られた資源を循環させる技術が必要になります。
そこで、微生物の出番!

微生物の宇宙での役割:

  • 廃棄物の分解と再利用

  • 酸素の生成(藻類)

  • 栄養素を含む作物の栽培サポート

  • 自己修復する素材の開発(バイオコンクリート)

NASAやJAXAでも、微生物の研究が進められており、宇宙開発の裏の立役者となっています。

 

3.まとめ 「菌とともに生きる未来」

微生物は、これまで私たちの生活を支えてきた、そしてこれからの未来を変えていく、すごい存在です。

見えないけれど、確かにそこにいて、私たちと一緒に生きている。
これからの時代、微生物の力を上手に活かすことで、地球にも人にも優しい社会が実現していくでしょう。

そしてこれからの未来では、環境問題、食料危機、健康、宇宙開発など、あらゆる課題を解決するカギになっていくでしょう。

目に見えないけど、確かにそこにいる。
微生物と共に生きる時代は、もう始まっています。

さあ、今日から「菌とともに生きる未来」を想像してみませんか?


tsu

研究部に所属するtsuです。時々、社内SEもしています。 研究開発に従事する傍ら、データ分析やアプリケーション開発、データサイエンス関係もしています。研究分野とIT分野を融合するような活動も していきたいですね。 専門はバイオテクノロジー・生命科学です。