ヨウ素(ヨード)とは?わかりやすく・かんたんに解説!
「ヨウ素」という言葉を日常で目にする機会はほとんどないかもしれません。
ですが、消毒薬やキズ薬に含まれている「ヨードチンキ」という言葉はどこかで聞いた覚えがないでしょうか?
ヨードチンキとは、ヨウ素の殺菌作用を利用した殺菌薬・消毒薬のことです。
「ヨード」はヨウ素の別名(語源はドイツ語)、「チンキ」は生薬やハーブなどの成分をエタノールやエタノールと精製水の混合液に浸すことで作られる液状の製剤のことを指し、これらを合わせたものが「ヨードチンキ=消毒薬・キズ薬」なのです。
このように、実は案外、私たちの身近に「ヨウ素(ヨード)」は深く関わりがあるものなのです。
今回はヨウ素(ヨード)とは何か? できる限りわかりやすく・かんたんに解説します。
ヨウ素(ヨード)とは?
ヨウ素(別名:ヨード)とは、主に昆布・わかめ・のりなどの海藻類に含まれている「体になくてはならないミネラル成分のひとつ」です。
体内では、そのほとんどが甲状腺に存在しており、甲状腺ホルモンの構成成分として重要な役割を担っています。
食習慣として海産物を摂取することが多い日本では、ヨウ素の摂取量が必要とする量よりも上回ることが多いため、不足が問題となることはありません。
ですが、過剰摂取してしまうと健康障害が引き起こされることもあるため、サプリメントなどでヨウ素を摂取する際は適正な量をチェックする必要があります。
ヨウ素(ヨード)は、殺菌力と人や家畜が必要とする成分であることを生かし、昔からキズ薬やうがい薬として利用されてます。
特殊な用法としては、放射能治療として使われることもあります。
当社ビッグバイオではヨウ素(ヨード)を加工して商品化しており、ヨウ素の力で洗濯物や洗濯槽の除菌、ニオイ抑制に効果がある日用品を提供しております。
ヨウ素の歴史
ヨウ素(ヨード)は、ナポレオン戦争中の1811年に、フランスの化学者が海藻灰から発見したと伝えられています。
日本にヨウ素が伝わったのは、フランスでの発見から約30年経った1842年。江戸時代のことです。
この頃、日本はまだ鎖国状態にありましたが、薬としてのヨウ素がヨーロッパでは広く知られており、その状況下で日本で唯一の西欧の窓口であった長崎に伝えられたと言われています。
江戸時代、日本にはオランダから様々な薬が入って来ていましたが、「何とかヨウ素を国内生産しよう」という機運があり、製造・研究が繰り返されていきました。
明治時代には、ヨウ素の製造を事業として行う人が出てきて、さらなる研究・開発が進んでいきました。
そして日露戦争・第一次世界大戦時には、消毒・殺菌薬としてのヨウ素需要が増え、ヨウ素事業の発展をもたらすこととなったと言われています。
昨今では、殺菌力を生かしてキズ薬やうがい薬などの日用品に利用されています。
1日あたりのヨウ素の摂取量目安
1日あたり、ヨウ素をどれくらい摂取すべきか?という目安量は、文部科学省の『日本食品標準成分表2020年版(八訂)』に定められています。
具体的な量は、年齢・性別(妊娠中・授乳中含め)によって異なります。
<ヨウ素の食事摂取基準 (μg/日) >
性別 | 男性 | 女性 | ||||
年齢等 | 推奨量 (RDA) |
目安量 (AI) |
耐容 上限量 (UL) |
推奨量 (RDA) |
目安量 (AI) |
耐容 上限量 (UL) |
0~5 (月) | – | 100 | 250 | – | 100 | 250 |
6~11 (月) | – | 130 | 250 | – | 130 | 250 |
1~2 (歳) | 50 | – | 300 | 50 | – | 300 |
3~5 (歳) | 60 | – | 400 | 60 | – | 400 |
6~7 (歳) | 75 | – | 550 | 75 | – | 550 |
8~9 (歳) | 90 | – | 700 | 90 | – | 700 |
10~11 (歳) | 110 | – | 900 | 110 | – | 900 |
12~14 (歳) | 140 | – | 2,000 | 140 | – | 2,000 |
15~17 (歳) | 140 | – | 3,000 | 140 | – | 3,000 |
18~29 (歳) | 130 | – | 3,000 | 130 | – | 3,000 |
30~49 (歳) | 130 | – | 3,000 | 130 | – | 3,000 |
50~64 (歳) | 130 | – | 3,000 | 130 | – | 3,000 |
65~74 (歳) | 130 | – | 3,000 | 130 | – | 3,000 |
75以上 (歳) | 130 | – | 3,000 | 130 | – | 3,000 |
妊婦(付加量) | +110 | – | – 1 | |||
授乳婦 (付加量) | +140 | – | – 1 |
推奨量 (RDA,recommended dietary allowance)とは?
ある性・年齢階級に属する人々のほとんど (97~98%) が1日の必要量を充たすと推定される1日の摂取量。
目安量 (AI,adequate intake)とは?
ある性・年齢階級に属する人々が、ある一定の栄養状態を維持するのに十分な量。
(特定の集団において不足状態を示す人がほとんど観察されない量)
耐容上限量 (UL,tolerable upper intake level)とは?
ある性・年齢階級に属するほとんど全ての人々が、過剰摂取による健康障害を起こすことがないとみなされる習慣的な摂取量の上限。
1:妊婦及び授乳婦の耐容上限量は、2,000μg/日とした。
食品別のヨウ素含有量
主な食品に含まれているヨウ素の含有量は以下の通りです。
(100gあたりは「食べられる部分100 gあたり」として算出)
(「日本食品標準成分表2020年版 (八訂)」のデータより引用)
食品名 | 1食あたり の重量(g) |
ヨウ素(μg) | |
1食あたり | 100gあたり | ||
刻み昆布 | 8 | 18,400 | 230,000 |
昆布だし(煮出し) | 150 | 16,500 | 11,000 |
昆布だし(水出し) | 150 | 7,950 | 5,300 |
ひじき(ステンレス釜ゆで) | 60 | 576 | 960 |
ところてん | 100 | 240 | 240 |
めかぶわかめ | 30 | 117 | 390 |
焼きのり | 3 | 63 | 2,100 |
カットわかめ(乾) | 0.5 | 50 | 10,000 |
生いもこんにゃく | 50 | 47 | 93 |
食品名 | 1食あたり の重量(g) |
ヨウ素(μg) | |
1食あたり | 100gあたり | ||
しめさば | 70 | 301 | 430 |
まだら(生) | 80 | 280 | 350 |
あわび(生) | 60 | 120 | 200 |
塩さば | 70 | 77 | 110 |
うなぎ(かば焼き) | 80 | 62 | 77 |
たらこ(生) | 40 | 52 | 130 |
鶏卵 卵黄 (ゆで) | 20 | 40 | 200 |
かき(生) | 60 | 40 | 67 |
普通牛乳 | 200 | 32 | 16 |
表の通り、成人が1日に許容できる量(耐容上限量)が2,000〜3,000μgであるのに対し、昆布100gあたり76〜115倍ものヨウ素を含んでいることがわかります。
とはいえ、決して「昆布を食べてはいけない」というわけではありません。
「昆布を食べる際は、正しいヨウ素量を摂取するように」心がけていきたいものです。
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参考:ヨウ素学会
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